12月中旬に、弊社がお手伝いをした九州の電気設備施工会社に訪問し、ミャンマー2名、ベトナム2名の電気技術者の働きぶりを見てきました。
彼らの在留資格、「技術・人文知識・国際業務」は、大学で専攻した学部・学科に関係する職務に就くことが条件で、本人が希望すれば、半永久的に、日本で勤務が可能な資格です。
今回の4名は電気工学の知識を活かした、設計・施工管理業務を、将来的に行うため、現在は、現場で業務を習得しています。彼らは、今年6月に日本に入国し、日本の生活にも慣れ、 約6ヶ月経過したところでした。
全員、母国の大学で電気工学を専攻しており、 電気の知識を持っているのが強みです。
1つ目の企業の採用活動は、工業高校への学校周り、ハローワーク、求人広告による募集をしておられました。一般的な採用活動でされていましたが、2016年ごろから、全く応募がなくなりました。
事業を拡大させるためには、人材を増やすことが必要で、外国人の採用に踏み切られました。
日本語は日常会話ができるレベルで、まだまだ専門用語を覚える必要はあるようですが、先輩社員からの評価では、
「電気工学の知識があるから覚えが早い」
「真面目で仕事終わりに日本語も勉強している」
「現場の仕事を理解し、設計や施工管理もできるようなレベルになってくれそうだ」
と、とても好評価でした。
ミャンマーの技術者を採用した社長も
「ある程度業務ができるようになれば、後輩ミャンマー人技術者を採用して、組織を拡大できる」
と、事業拡大に意欲を示されておりました。
また本人たちも「先輩はみんな優しいし、働きやすい」「早く技術を習得して頑張りたい」と、モチベーションも高いことを示してくれました。最後に、1人の技術者は、「働きやすいから、できればずっと日本にいたい」と、社長にアピールしていました。
技術者で現場の仕事をしているのは、日本の設計思考や技術面での手順が、海外のものと異なっているためです。ガラパゴス化した携帯電話の技術仕様にもあったように、日本では独自の技術や仕様があり、デファクトスタンダードではないものがたくさんあります。
そのため、現場の業務ができないと、設計や品質管理といった上流工程の業務ができません。そのため、現場の仕事を覚えて、経験を積み、より高度な実務に実力を発揮するようプロセスを踏むことがとても大事だと、経営者も先輩社員もおっしゃっていました。
ますます彼らの成長が楽しみです。