1月13日にハノイ工科大学で就職セミナーを開催した。
ハノイ工科大学は、ベトナムの理工系教育機関の最上位校である。
さながら日本でいうところの東工大みたいなイメージの大学で、優秀なエンジニアを輩出している大学である。ロボコンや数学オリンピックの常連校であり、卒業生の中には有名IT企業経営者もいる超名門校。
前回のセミナーは、収容能力60人程度の会場で、120名以上の学生が入り、非常に盛り上がった(?)結果に終わったと、前々回のブログで報告した。
そして、その際実施したアンケートの集計結果が出た。
結論的には、予想以上に日本での勤務を希望している学生が多いと言う事である。
以下にアンケート結果の中で、特徴的な情報をピックアップした。
<アンケート結果(有効回答数:64名)>
□日本語を習得することに関しての意向は?(単一選択)
是非学びたい 15.6%
機会があれば学びたい 84.4%
あまり学びたいとは思わない 0.0%
⇒学ぶ機会を提供することが必要である。
意欲はあるようだが、日本語は難しいという固定概念を覆す必要があるように理解できる。
□働く環境に関して(単一選択)
是非日本で働いてみたい 65.6%
日本以外の国で働いてみたい 1.6%
日本、ベトナムのどちらでもよい 29.7%
ベトナムしか考えていない 1.6%
未回答 1.6%
⇒よく「日本で働きたい」というベトナム人の通訳者には会うが、エンジニアでしかもまだ学生という身分で65%というのは驚いた。「日本、ベトナムどちらでもよい」という方を含むと95%が日本への就労を希望している。
□将来の自分の理想に近いものを選んでください(単一選択)
就職先で社長を目指す 34.4%
就職先で定年まで働く 7.8%
転職してキャリアステップをする 25.0%
就職して数年後に起業する 29.7%
未回答 3.1%
⇒意外と起業意欲が高いことが特徴的である。
最初から就職先の社長を目指すのではなく、就職先で経験とスキル、また資金も調達して、起業をしたいという学生が多いことは驚きである。
このアンケート結果から、エンジニアのキャリアステップとしては、
日本語を習得⇒日本企業に就職⇒日本で一定期間就労⇒ベトナムに帰国⇒ベトナムで起業、もしくは再就職というスタイルが理解できる。
もちろん、セミナーの開催趣旨自体が「日系企業への就職ノウハウセミナー」であるので、来場者の多くが日本に興味を持っている訳ではあるが、予想をはるかに上回る結果であった。