【海外インターンシップ】発熱39℃のインターン生への対応についての報告

新型コロナウイルス感染症が拡大する中、ベトナムの海外インターン生の1名が急に発熱を訴えたことに対する対応に関して報告します。
※少し長文です。

まず、結果としては「気管支炎症による発熱」でした。当日帰宅し、投薬治療で安静にしていますので、ご安心ください。

今回発熱を訴えた学生は、2020年2月20日にベトナムのハノイからホテルでのインターンシップ生として来日し、現在3ヶ月目に入った21歳の観光学部生です。

4月26日現在、ベトナム政府は一部の帰国困難者をのぞいて、海外在住者や滞在者の上陸を拒否しており、航空便は出ていても帰国が叶わない状況です。ベトナム教育訓練省への早期帰国の嘆願を出していますが、まだ反応は出ておりません。

このような環境下で、学生はもちろん、大学関係者、保護者、関係者全員が不安な状況です。
発熱発覚から処置に至るまでの経緯と、今回の対応についての所感を報告したいと思います。

まずコロナ禍において、実習先、及び住居において三密(密閉、密集、密着)を避ける行動を取り、常時マスクを着用し、消毒ジェルや除菌スプレーを常備した状態でした。また大学及び学生全員に対し、日本のリスク状況や病院の体制、診察の流れとう、異常事態であることを説明した状況下での発熱発覚でした。

行動履歴を確認し、濃厚感染者の有無を確認

4月23日夜 37.6℃の発熱があり、緊急連絡を受ける。

発熱の他、胸の苦しさを訴える。2日前に少し熱っぽかったが、翌朝普通に戻ったので報告せず。それで23日当日朝は普通であったが、夜になり急に熱っぽくなったため報告。

滞在先に向かい、同居者は全て、別部屋に移動。本人のみ隔離をする。
本人に、咳や胸の痛み、味覚の有無など病状の確認と、投薬の有無、日本の診察手順(発熱37.5℃以上が4日連続で受診可能等)を説明。アイシングをして安静にするように伝える。

同時に発熱前の4月20日から当日までの行動履歴書をヒアリング。濃厚接触者の特定をし、実習先にも状況報告の上、異常時の対策を共有。

4月25日夕方 39℃の発熱報告

4月24日、4月25日午前中までの5回の検温では平熱が続いていたので、これまでの他のインターン生と同様、発熱が治ったと思っていた。
そこで夕方、39℃の発熱が確認され、母国の保護者からも病院での検査を訴えてきたため、「帰国者接触者相談センター」に連絡。
症状や経緯を報告の上、現状は様子を見る状況という判断をもらい、安静にし、経過を見るように対応。

隔離中の学生と、病院に交渉中の救急隊員

4月25日21:00頃   40℃の発熱報告で救急対応を手配

様子を確認していたところ、発熱が40℃まで上昇したという報告を受け、再度帰国者接触相談センターに連絡し、再度経過と症状を伝えたところ、今度は自治体の「救急相談センター(TEL: #7119)」に相談するよう依頼を受ける。

再度、経緯と状況を報告したところ、発熱が40℃あることで、救急手配をする方が良いと判断いただき情報を引き継いでいただいた上で、そのまま自治体の救急まで転送いただいた。

救急隊は住居に直行いただき、その場で本人と症状の確認、熱、咳や胸の痛み、味覚確認などをし、経緯の再確認を行っていただく。

4月25日 22:30頃 救急車にて搬送

救急隊の方から、新型コロナ感染症の影響でなかなか搬送先の病院が受け入れを許可してくれるかわからないという前提で、搬送先病院を探すため、近所にある病院から連絡をして、受け入れ要請をしていただいた。

しかし本人が外国人であるため、病院は想定通り受け入れ拒否が続き、5軒目にてやっと搬送先の病院が決まる。
救急隊の方からは「時間がかかりましたが、やっと決まりました」とおっしゃっていただきましたが、逆にこちらが恐縮した。そして本人と救急車に乗り込み、病院まで搬送。 

搬送中も、症状の再確認をしつつ、搬送先への状況の再報告など、救急隊の方達の対応はとても献身的で素晴らしかったです。

 4月25日 23:00頃 搬送先病院の「感染隔離室」にて処置

搬送先に到着。外出自粛期間で時間も遅いため、病院周辺は真っ暗な状況。
本人は不安な面持ちであったが、病院の救急看護の方々が暖かく出迎えをしていただき、そのまま「感染隔離室」に案内していただいた。

現在病院では飛沫感染防止のために、このような「感染隔離室」にて全ての処置を行う。5メートル四方の部屋で、椅子だけが2脚あるという環境でした。

4月26日 1:00頃 帰宅

病院での検査結果は「新型コロナに関する病状は確認できないので、気管支の炎症が原因による発熱だと断定する」ということでした。ただ、経過措置を取るべきだということで、薬を処方していただき、そのままタクシーにて自宅に戻りました。

本人も安心したせいか、顔色も良くなり、自宅に戻り、再度薬の服用の説明、今後も指示があるまで、隔離&安静にすることを指導し、とりあえず状況は安定し、帰宅しました。 

病院を出る帰り際に、「帰宅される患者様へ」というレターをいただいた。
ここには「現時点では一般ウイルスによる感染症と考えられるが、新型コロナウイルス感染症も完全には否定できない」と記載されています。

また「大切なのは、マスクを着用し、周りの方も含めて手洗いを徹底すること」とあります。

これは本人だけではなく、私たち全員が心がけることだと思います。

なおインターン生と一緒に「感染隔離室」に一定期間一緒にいたので、万が一を考え帰宅後は、自主的に隔離を実施し、4日ほど自分自身も経過をみたいと思います。

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