育成就労とは?技能実習制度との違いは?

まず育成就労ですが、原稿の技能実習制度を廃止しその代わりとして導入されようとしている制度です。

人手不足が各業種で叫ばれる中、それを解決する策として外国人労働者が注視されています。

まさに就労移民として外国人を受け入れる準備が着々と進んでいます。

現行の技能実習制度は、様々な問題点が挙げられています。

・入国する際の手数料や渡航費が本人負担で、送り出し機関や現地の日本語学校へ借金をしてお金を払って日本に来ている。

 そのため、本人の負担が大きく故に失踪や不法行為に繋がってしまっている。

・劣悪な労働環境や、実習という名目で平均賃金以下で働かされているケースがある。

・上記の理由から、世界的には人権侵害として問題視されている。

育成就労で何が変わるのか

1・目的の違い

技能実習は「日本の技能や技術、知識を開発途上国へ移転し、その地域の経済発展に寄与することを目的」とした制度

育成就労制度は「特定技能1号水準の技能を有する人材を育成するとともに、当該分野における人材を確保することを目的」とした制度です。

2・在留期間

技能実習制度は『技能実習1号(1年)→技能実習2号(2年)→技能実習3号(2年)』と最長5年間の在留期間があります。

一方育成就労制度は原則3年とされており、特定技能1号への移行へ繋げていくという枠組みです。

3・受け入れ条件の違い

技能実習制度では受け入れ時、配属されるまでに入国後講習が必要です。
ただし、入国前の6か月以内に1か月以上かけて160時間以上の講習を行った場合は、入国後講習の期間を短縮することができます。
この講習に多額の費用をかけた上で日本へ来る技能実習生も多くいるため、日本に入国後に失踪につながる一因とも言われています。

4・受け入れ後について

技能実習制度は1号→2号への移行時に技能検定基礎級等に合格する必要があり、3号への移行時に技能検定3級等合格する必要があります。

育成就労制度は受け入れ後1年以内(技能実習1号相当)に技能検定基礎級等に合格する必要があります。

また、3年の育成就労を終えて特定技能1号へ移行する時には技能検定3号等もしくは特定技能1号評価試験に合格し、N4レベルの日本語能力を保持しているのが条件となる予定です。

5・転職について

技能実習では転職はできません。

育成就労制度では条件を満たした場合に転職が可能であるとされています。

以下3点が、その条件とされています。

  1. 転籍前の企業での就労期間が1年以上であること
  2. N5以上の日本語能力試験と技能検定基礎級にも合格していること
  3. 転籍先が適切であると認められる要件を満たすこと

育成就労の対象となるとされている業種は以下です。

  • 介護
  • ビルクリーニング
  • 工業製品製造業(素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業を統合)
  • 建設
  • 造船・舶用工業
  • 自動車整備
  • 航空
  • 宿泊
  • 自動車運送業
  • 鉄道
  • 農業
  • 漁業
  • 飲食料品製造
  • 外食
  • 林業
  • 木材産業

まとめ

技能実習制度の課題を改善した形で運用をされようとしている、育成就労制度。

日本の労働力不足を補う、貴重な戦力として今外国人労働者は注目されています。

ただ初めて受け入れる企業にとってはハードルも高く、ノウハウもない中外国人労働者を雇うことに不安があるユーザーが多いのも現状です。

弊社では現在、特定技能・サマージョブ・インターンと多くのユーザーに利用いただいています。

育成就労が実際に導入されるのは数年は先の話になりますので、現状人手不足でお困りの方は弊社のような登録支援機関を頼ることも1つの解決策となります。

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